コウジ酸とは、酒造りなどに使われる麹に含まれる麹菌を培養して作られる成分です。昔から酒職人の手が白くきめ細かいことから、麹に着目されるようになりました。現在では化粧品などにも配合されています。
米麹は日本酒の原料です。米麹にはコウジ酸という成分が含まれており、シミやそばかすの原因であるメラニン色素の生成を抑制する働きがあります。肝斑や日光黒子といったシミの治療に使われたり、皮膚科でコウジ酸を含むクリームが処方されています。
コウジ酸には、加齢とともに肌が黄色っぽくくすんでしまう「黄ぐすみ」の予防にもおすすめです。原因でもある「糖化」を抑制する働きがあります。
健康な20歳の肌周期は28日間ですが、年齢とともにその周期が遅れることで、肌に角質が残りくすみ原因になります。アスパラギン、チロシン、セリンのアミノ酸は、肌細胞の原料になり、細胞分裂を促す酵素にもなります。
アミノ酸のうち、プロリン、リジン、アスパラギンはコラーゲンの原料になります。コラーゲンは弾力のある肌と、プリプリの水分たっぷりの肌を作るのに重要な働きをします。
アミノ酸の中のセリンは、保湿効果があり、メラニンの生成を抑制する美白効果も持っています。
アミノ酸は美肌効果の他に、筋力量の増加、ダイエット効果、質のいい睡眠効果、疲労回復、免疫力向上など効果が科学的に証明されています。
日本酒にはフェルラ酸というポリフェノールが含まれています
「ポリフェノールには抗酸化作用がある」と聞いたことがあると思います。酸化とは、体内で発生した活性酸素の増加により体が錆びてしまうこと。酸化すると細胞の老化が早まり、シワ、たるみなどお肌のトラブルや生活習慣病などを引き起こします。この酸化を防ぐのが、食べ物に含まれている抗酸化物質です。
日本酒には、フェルラ酸と遊離リノール酸という二つの抗酸化物質があり、活性酸素を無害化して肌老化を防ぎます。身体の細胞のさびを招き、老化を早める活性酸素に対抗して、シワやたるみ、そばかすといった老化現象を抑制してくれます。
フェルラ酸は高い抗酸化作用を持っているだけでなく認知症予防にも活躍できる成分として、医学界でも着目されています。特にアルツハイマー型認知症に効果的と言われており、既にサプリメントとしても販売されています。