ロンドン大学のギブソンらが興味深い研究をしました。この研究では、少たんぱく質・高糖質の料理を食べる人は睡眠中の目覚めが低く、逆に高たんぱく・低糖質の料理を食べる人は寝つきが悪くなる結果がでました。
日本酒の成分はたんぱく質が0.25%に対し、糖質は2.2%で、安眠に理想的なたんぱく質と糖質のバランスの機能食品と言えます。
人の眠りには、「レム睡眠(夢を見ている時)」と呼ばれる身体を休める眠りと、「ノンレム睡眠」と呼ばれる脳を休める眠りがあります。眠りにつくと、はじめに浅いノンレム睡眠があらわれ、時間とともに眠りが段々と深くなり、深い睡眠状態がしばらく続きます。その後、再び浅いノンレム睡眠状態になり、レム睡眠へと移ります。この、最初のレム睡眠が現れるまでの時間は深い睡眠の量によって左右され、30歳の平均でおよそ90分です。
アルコールを就寝前に少量から中量飲むと、寝つくまでの時間が短縮され、深い眠りのノンレム睡眠が増加します。ただし、多量に飲んだ場合は逆に睡眠不足となります。また、継続して就寝前の飲酒をすると耐性ができてしまい、元の状態に戻ってしまいます。さらに寝る直前の飲酒と飲食はあまり良くないなど、アルコールを睡眠に生かせるのは、かなり限定させてしまいます。
不眠症でない方は少量~中量の寝る前の飲酒は入眠をスムーズにさせます。では不眠症はどんな症状が出るのでしょう。
・床についてもなかなか(30分~1時間以上)眠りにつけない
・夜中に何度も目が覚める
・起床したい時間の2時間以上前に目が覚め、その後眠れない
・睡眠時間のわりに熟睡した感じが得られない
これら一つでも当てはまる方は、寝る前の飲酒は控えましょう。
「寝る前にお風呂に入るとよく眠れる」と聞いたことがある方は多いと思います。ただ入浴するのではなく、いくつかポイントがあるので覚えておきましょう。1つ目ははお湯の温度は熱すぎず、ぬるすぎずの40度がベスト。2つ目は就寝前30分前にはお風呂を出る。3つ目は最低10分湯につかる。この3つを守ればスムーズに寝つけることでしょう。